不正利用関連情報確認データベース「CLUE」を正式リリースしました。

一般社団法人キャッシュレス推進協議会(以下、当協議会)は、不正利用関連情報データベース「CLUE(クルー)」を正式リリースしたことを本日お知らせいたします。

不正利用関連情報確認データベース「CLUE」をリリースした背景

インターネットやスマートフォンの急速な普及に伴い、フィッシング詐欺やクレジットカードの不正利用、銀行口座の売買など、さまざまな金融犯罪が横行しております。

例えば、フィッシングサイトにおいては、2022年度の報告件数が968,832件と2021年度比で約1.8倍(※1)、クレジットカードの不正利用においては、2022年度の不正利用額が437億円と2021年度比で約1.3倍(※2)と大幅に増加しており、2023年度は更なる増加が予測されています。

※1. 出典:フィッシング対策協議会「フィッシングレポート 2023」
※2. 出典:経済産業省「クレジットカードの不正利用債務から身を守るために(2023年4月)」

当協議会では、より多くの方にキャッシュレスを安全・安心にご利用いただくためには、このような金融犯罪を未然に防ぐ環境整備が必要と考えております。そのため、2019年よりコード決済事業者と必要な環境整備に関する検討を始め、不正利用者が使用した識別子(電話番号、メールアドレス、IPアドレス)及び不正な取引の類型に関する情報共有を行うための
不正利用関連情報確認データベース「CLUE」を、株式会社カウリス(所在地:東京都千代田区、代表取締役:島津 敦好)の技術協力を得ながら、この度、正式にリリースすることにいたしました。

不正利用関連情報確認データベース「CLUE」によりできること

CLUEに加盟するコード決済事業者が提供するサービスにて、不正利用事案に用いられた電話番号、メールアドレス、IPアドレス、不正な取引の類型をCLUEに登録を行なうことで、これら情報をリアルタイムにCLUE加盟各社間で情報共有ができるようになります。

CLUEに加盟する各社では、顧客管理業務においてCLUEのデータベースを参照することにより、他社で発生した不正利用事案において用いられた電話番号等が自社サービスに登録されていないかを調査することができ、不正利用を防ぐことができるようになります。

コード決済サービスをご利用の消費者の皆様へ

CLUEへは不正利用に関連する情報のみが登録され、正常なアカウントの情報、取引の情報等は登録されません。また、登録されるすべての情報は適切にハッシュ化(※3)(不可逆変換)されており、登録した事業者以外においては、その内容を確認することができず、照合したい情報の有無のみが確認できる仕組みとしております。参画する事業者においては、自
社サービスにおける不正利用の可能性があるかどうかを確認することのみを目的としており、当該目的以外の利用は固く禁止しています。

※3 ハッシュ化とは、特定の計算手法に基づいて、元のデータを不可逆かつ不規則な文字列に置換する処理を指します。そのため、ハッシュ化後のデータから、ハッシュ化前のデータを作成することはできません。

当協議会では、継続してCLUEに参加いただける決済事業者の輪を拡げていく活動を進めるとともに、コード決済サービス以外の分野におけるCLUEの活用についても積極的な検討を進めてまいります。これにより、キャッシュレスを安全・安心にご利用いただける環境をより一層充実できると考えております。

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