背景
一般社団法人キャッシュレス推進協議会では、2023年度の取り組みの中で、地域通貨や地域限定キャンペーン等におけるポイント還元等の対象商品としての、たばこの取扱に関する明確化に向け、財務省とも協議を重ねながら実施してまいりました。
昨今、地域活性化やキャッシュレスの普及等を目的に、多くの地域で地域通貨やプレミアム商品券の発行、地域限定でのキャッシュレスポイント還元施策が行われており、これらの施策では、商品の購買等において、プレミアムの付与やポイント還元により、通常のお買い物よりもお得な購買を実現されています。
一方で、たばこの販売に関する法律であるたばこ事業法第36条では「小売販売業者は、第33条第1項又は第2項の規定による認可に係る小売定価によらなければ製造たばこを販売してはならない」と定められています。
この認可に係る小売定価以外の価格による販売(定価外販売)に該当するか否かの判断基準として、財務省では、FAQにおいてその判断基準を示しています。
【留意事項】
前述のFAQによれば、特定の地域(全国広く均一に実施されるものではない)に限定して行われる、ポイント還元施策やプレミアム商品券施策といった地域キャンペーン、地域通貨施策において、ポイント還元等による、たばこの実質的な値引きが行われることは、定価外販売に該当すると認識されます。
【自治体等の地域通貨発行主体、地域キャンペーン実施主体に求められる対応】
地域通貨のスターターキットや地域キャンペーンの告知キット等を店舗へ送付する前に、たばこを明示的にポイント還元対象から外し施策の利用者にわかりやすく周知する、たばこのみを販売している事業者をあらかじめ施策の対象店舗から除外する等の対応が必要です。
また、たばこ以外の商品もあわせて販売しており、たばことそれ以外を明確に分離して対応することができない店舗では、たばこの販売分について定価外販売が行われる可能性が高いと認められる場合は、当該店舗を施策の対象から除外する等の対応が求められます。
【決済事業者や地域通貨プラットフォーマーにおいて求められる対応】
地域通貨や地域キャンペーンの実施を受託する立場にある決済事業者や地域通貨プラットフォーマーにおいては、たばこ事業法の規制、上記フローチャートを十分理解した上で、受託元の自治体等の地域通貨発行主体、地域キャンペーン実施主体が上記2の対応を確実に履行できるべく適切な助言を行うことが求められます。
【適法な運用に向けた対応】
なお、決済事業者や地域通貨プラットフォーマーにおいて、店舗との間で必要なデータを連携する等によりたばこ販売分について、定価外販売となるポイント還元を行わないといった対応が行えるのであれば、当該店舗そのものを地域キャンペーン等から除外する必要はないと考えられます。
具体的には、公表資料をご参照ください。
各自治体や決済事業者において、ご自身の取り組みが本事案に該当するかどうかについては、財務省へご確認いただけますようお願い申し上げます。
適法なキャッシュレスのご利用に向け、ご理解・ご協力賜れますようお願い申し上げます。
お問い合わせ
本件に関するお問い合わせについては、問合せフォーム(https://paymentsjapan.or.jp/contact/)よりお願いいたします。お電話でのお問い合わせには対応しておりません。